開発日誌

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[ ツクール情報 ] [ その他の雑記 ] 【検証】なぜMV/MZのキャラはキモいのか(2)

2020-08-27 23:39:48

昨日の続きです。

VX/VX Aceの歩行キャラグラに比べて、MV/MZの歩行グラはなぜこんなに違和感を覚えるのか。それは頭でっかちというよりも、胴体が華奢すぎるからではないかというところまで突き止めました。

問題は、なぜこんな不自然なバランスになっているかということ。

RPGツクールの歴史の中で、改悪と叩かれた変更は枚挙に暇がありませんが、冷静に事情を考えれば仕方のない変更であったことが窺えるものでした。例えば、XPの時は船などの乗り物の概念が廃止されました。これは、XPでデフォルトのキャラクターの頭身が3頭身になり、3頭身キャラがワールドマップを歩くのは不自然と判断され、ワールドマップでの使用が前提だった船などの乗り物も廃止(必要ならばスクリプトでやればよい)、となったものだと推察しています。船の存在よりも、キャラを3頭身にすることが優先されたわけです。

それと同様に、MV/MZでキャラのサイズが48x48となったことにともなって、胴体を小さくせざるを得なくなったのだと考えました。

32x32では気にならなかったドット絵の粗も、48x48になったことで無視できないほどに目立つようになったしまったのでは?

ひとつあり得ると思ったのは、歩行アニメーションです。

ツクールの歩行アニメーションは3パターンの画像があって、左→中→右→中→左……とパターンを繰り返すことによってできています。

ただ、デフォルトの縦幅がMV/MZと同じ48ドットだったXPの時は、3パターンではなく4パターンありました。キャラのサイズが大きくなったために、従来の3パターンでは歩行アニメーションがぎこちなく写るために、4パターン必要になったのだと解釈しています。

しかし、中央と左右の入れ替えだけで済む3パターンの歩行アニメーションに比べて、4パターンを用意しなければならないというのは、素材制作の負担が大きく不評でした。

そこでVXでは、頭身を下げて32x32にし、歩行アニメーションが3パターンで済むように戻したのです。

それからすると、MVでキャラのサイズが48x48になったとしても、歩行アニメーションは3パターンのまま維持したい。そのために敢えて胴体部分はVX/VX Aceの頃と同じぐらいのサイズに抑えておく必要がある。そのせいでMV/MZの歩行グラはこのような不自然なバランスになっているのではないでしょうか。

……とここまで考えて、改めてXPのキャラグラを見てみたところ、実は4パターンのアニメーションのうち、1つ目と3つ目、すなわち3パターン時の中央に相当するグラフィックは、違いがないようです。

あれ、これってもしかして、4パターンにしないと動きが不自然になるからとかいう理由じゃなくて、単に1→2→3→2→1……でループさせるより、1→2→3→4→1……でループさせた方が楽だから、プログラムで制御するのではなく画像の方で調整してるだけ?

なんか自分の解釈に自信が持てなくなってきたぞ……。

物は試しに、VXのキャラを1.5倍に拡大して、それをアニメーションさせてみよう。

リードさん、ラルフさん、お願いします!

別に歩行アニメーション、不自然じゃないじゃん!!


……次回に続く。続くんかい!

[ ツクール情報 ] [ その他の雑記 ] 【検証】なぜMV/MZのキャラはキモいのか

2020-08-26 23:36:42

唐突に始める検証シリーズ。別に続きません。

▲VXのラルフさん&ウルリカさん、MZのリードさん&プリシアさん、およびVX/MZの一般人Aさん

RPGツクールVX/VX Aceのキャラクターの基本サイズは32x32です。それがMV/MZで48x48になりました。

MVから全体的にサイズが1.5倍になったわけですが、キャラの歩行グラは単純に1.5倍になったわけではなく、俗に1.5頭身と揶揄される頭でっかちなキモい外見に変わりました。

昔の2000やXPの頃は3頭身で、それがVXで2頭身になった時も、けっこう戸惑いの声があったように記憶しています。それがさらに1.5頭身になって、次のRPGツクールでは首だけになってるんじゃなかろうか。

それはさておき、どうしてMV/MZの歩行グラはこんなに違和感を覚えるのか、どうしてこんな実装になっているのか、追究していきたいと思います。

まずはMV/MZの歩行グラの違和感として、頭でっかちであることと、横向きに並べた時に隙間があること。

▲MV/MZ

▲VX/VX Ace

特に後者については、隊列歩行の際にソーシャルディスタンスを保っているようで、今後の世の中における教育上ふさわしい……じゃなくて、スカスカ感があります。

柵の隣などに並べるとそれが顕著で、明らかにもう一歩前へ進めそうな感じがするのですが、これが限界です。

VX/VX Aceの場合もよく見ると隙間は空いていますが、そこまで気になるほどではありませんでした。

頭でっかちな点については、キャラ画像を拡大して線を引いてみると比較しやすくなります。

▲MV/MZ

▲VX/VX Ace

キャラの上下中央に線(赤)を引いてみると、VX/VX Aceはちょうど肩のラインになるので、VX/VX Aceはちょうど胴体部分が下半分になっていることが分かります。

一方、MV/MZは中央が目の位置で、肩(胴体)はそれよりも4〜5ピクセルほど下にあることが分かります。つまりMV/MZは胴体部分が全体の4割ほどしかありません。

頭の部分は、どちらも下の方が胴体部分と重なっているため、胴体よりも大きめに描かれています。MV/MZの方は上端にも数ピクセルの隙間があるため、全体に対する頭部の割合はどちらも6割強となっていました。

そこから計算すると、VX/VX Aceは1.8頭身、MV/MZは1.67頭身となりました。

こう見ると、MV/MZの方が頭でっかちなのは確かですが、そこまで両者の差があるようには思えません。そうすると、その差はどこから来るものか?

胴体部分、というか腕の左右両端に線(青)を引いてみると、差がはっきりします。

VX/VX Aceは左右に2〜3ピクセルの隙間があります。対してMV/MZは左右の隙間が9〜10ピクセルもあります。つまり、胴体部分の横幅はVX/VX AceもMV/MZもどちらも30ピクセル弱でほぼ等しいことが分かります。わずかにMV/MZの方が1まわり大きいかな。

要するに、VX/VX Aceに比べてMV/MZの歩行グラは、頭が1.5倍なのに対して胴体はほぼ同じ。縦で見ると若干の違いですが、横で見ると歴然とした違いがあることが分かります。

さらに、MV/MZの横向きキャラだと、その頭でっかちっぷりが目立ちます。

▲鎧やマントを装備したリードさん

▲布の服を装備した一般人Aさん

アクター系の歩行グラだと、鎧やマントなどを着けているため横幅がそれなりにあって許容範囲かなとも思えますが、普通の服を着ている一般人系の歩行グラだと、こけしもびっくりの華奢っぷりがはっきりします。その胴体でその頭を支えられるのか……。

問題は、どうしてこんな不自然なバランスになっているかということなのですが……。
残念! ここで時間切れだ!

というわけで、続かない検証シリーズと言っておきながら、次回に続きます。

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] 任意のセルフスイッチを消去

2020-08-24 22:55:43

自分で使うプラグインをRPGツクールMZ向けに作成していっています。

イベントコマンドでセルフスイッチを操作するのは、そのイベントもしくはそのイベントから呼び出されたコモンイベントでしかできませんが、宝箱や扉の状態をリセットするなど、イベント外からセルフスイッチを操作したいというケースはよくあります。

VXやVX Aceの頃はスクリプトで都度記述していましたが、MVからプラグインコマンドが登場したお陰で、より簡単に記述することができるようになり、さらにMZでプラグインコマンドの仕様がより使いやすくなりました。

というわけで作りました。

このプラグインを導入すると、「セルフスイッチの消去(Reset Self Switches)」のプラグインコマンドが使用できます。

対象のマップID、イベントIDを数字で、対象のセルフスイッチをA-Dで指定すると、該当のセルフスイッチをOFFにすることができます。

マップIDに0を指定すると全てのマップ、-1を指定すると現在のマップが対象になります。

イベントIDに0を指定すると対象マップの全てのイベントが対象になります。

対象セルフスイッチを空欄にするとA-D全てのセルフスイッチが対象になります。

ミニゲームなどでよく必要になる、特定のマップの全てのセルフスイッチをOFFにする、といったことが簡単にできるようになります。

ごく基本的な機能なので、より高機能なものが探せば既にあるかもしれませんが、探すのがめんどk……プラグイン制作の勉強も兼ねて自分で作ってみました。

いったんは必要最低限の機能のみ。今後さらに拡張して、対象マップの番号を変数で指定するとか、マップやイベントの名前やメモ欄に特定の文字列があるもののみを対象にするとか、OFFだけじゃなくてONにもできるとか、柔軟な指定が可能になるといいかなと思っています。

※2020-09-03追記:
セルフスイッチをOFFにした後に、マップのリフレッシュを実行するようにしました。

質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にどうぞ。プラグイン素材の利用条件についてはMITライセンスとしています。丸パクリなどでなければ基本的に利用は自由です。このサイトについての「提供素材について」の項目なども併せてご覧ください。

[ サイト情報 ] [ その他の雑記 ] werepanda.jp 10周年

2020-08-23 02:30:53

2010年8月23日に当werepanda.jpを開設してから、今日でちょうど10年を迎えました!

これ以前にも私はウェブサイトを運営していたことがありました(今もあるけど)。そっちもかなり長く運営していた気がしますが、更新していたのはせいぜい5〜6年くらいなので、それと比べるとずいぶん長く続いていますね。まあこっちも、3年くらいほぼ休止状態だった時期はありましたが……。

10周年の割に公開しているゲーム数が2本+ミニゲームが1本というのは少ないですね。うち1本の『天下御免!からくり屋敷』は現在も続編を制作中ですし。

記事数は10年で200本以上と、まあまあの本数かな? ここ3ヶ月の異様な更新頻度のお陰という噂もありますが。この頻度が長続きするといいけど……。

10年前と比べると、フリーゲーム界隈はかなり縮小している感じがします。手軽かつ長く遊べるスマホゲームなどが増えたため、わざわざ素人の作ったPCゲームを遊ぼうというプレイヤーの数は確実に減っています。一方で制作者やゲームの本数自体はそれほど減っていないような気がします。なのでその分、注目される確率は以前より低くなっています。

個人的には、凝ったシステムとか萌えるキャラとかそういう方向性ではなく、オーソドックスでシンプルながらも作りはしっかりしている、地味だけど良作と呼ばれるような作品を目指しています。とは言え、それはプレイして初めて分かること。それ以前にプレイしてもらえなければ、どうしようもありません。なので、ちゃんと目に留めてもらえるような工夫は必要ですね。

ですが、さらにそれ以前の問題として、ゲームをもっと制作していかなければなりません。

ちょうどRPGツクールMZが発売されたのを機に、新しい作品も作っていきたいと思っています。作ると言っても質を落とすようなことはしたくないので、そんなにポンポン新作が出せるかどうかは謎ですが……。『天下御免!からくり屋敷』も最初は数カ月でちゃちゃっと作るつもりだったのがこうなったので、何とも言えないところです。あ、『天下御免!からくり屋敷』の歴史編も並行して制作を進めるので、そこはご心配なく。ますます大丈夫かという気もしますが。

では、次の10年もどうぞよろしくお願いいたします!

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] 文章中にアイテムや敵キャラ等の名前を表示

2020-08-22 12:41:50

天下御免!からくり屋敷』の歴史編制作と並行して、RPGツクールMZも触っていこうと思っているので、さっそく自分で使いそうなプラグインを作ってみました。

MZ用に作ったものですが、試したらMVでも普通に動作しました。

「文章の表示」コマンドやアイテム等の説明文で、以下の制御文字をそれぞれの名前に置き換えてくれるプラグインです。

\class[n] n番の職業名
\skill[n] n番のスキル名
\item[n] n番のアイテム名
\weapon[n] n番の武器名
\armor[n] n番の防具名
\enemy[n] n番の敵キャラ名
\troop[n] n番の敵グループ名
\state[n] n番のステート名

\item[\V[1]]のように、nに変数を用いることも可能です。この場合、1番の変数に格納されているID番号のアイテム名が表示されます。

さらに\*skill[n]のように頭に*を付けると、そのスキルのアイコンを表示できます。item、weapon、armor、stateも同様です。もちろんclass、enemy、troopは、*を付けてもアイコンは表示されません(付けてもエラーにはなりません)。

具体的な使い方は以下の通り。

上のように書いておくと、下のように表示されます。

こうしておけば、アイテム名や敵キャラ名を後で変更した時に、台詞もいちいち変更して回る必要がなくなるので、非常に便利だと思います。

プレビューだと正しく表示されないのですが、実際のゲームではちゃんと置き換わって表示されます。ウィンドウの横幅からはみ出さないようにご注意ください。

質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にどうぞ。プラグイン素材の利用条件についてはMITライセンスとしています(英文を考えるのが面倒くさかったから)。丸パクリなどでなければ基本的に利用は自由です。このサイトについての「提供素材について」の項目なども併せてご覧ください。