昨日の続きです。
VX/VX Aceの歩行キャラグラに比べて、MV/MZの歩行グラはなぜこんなに違和感を覚えるのか。それは頭でっかちというよりも、胴体が華奢すぎるからではないかというところまで突き止めました。
問題は、なぜこんな不自然なバランスになっているかということ。
RPGツクールの歴史の中で、改悪と叩かれた変更は枚挙に暇がありませんが、冷静に事情を考えれば仕方のない変更であったことが窺えるものでした。例えば、XPの時は船などの乗り物の概念が廃止されました。これは、XPでデフォルトのキャラクターの頭身が3頭身になり、3頭身キャラがワールドマップを歩くのは不自然と判断され、ワールドマップでの使用が前提だった船などの乗り物も廃止(必要ならばスクリプトでやればよい)、となったものだと推察しています。船の存在よりも、キャラを3頭身にすることが優先されたわけです。
それと同様に、MV/MZでキャラのサイズが48x48となったことにともなって、胴体を小さくせざるを得なくなったのだと考えました。
32x32では気にならなかったドット絵の粗も、48x48になったことで無視できないほどに目立つようになったしまったのでは?
ひとつあり得ると思ったのは、歩行アニメーションです。
ツクールの歩行アニメーションは3パターンの画像があって、左→中→右→中→左……とパターンを繰り返すことによってできています。
ただ、デフォルトの縦幅がMV/MZと同じ48ドットだったXPの時は、3パターンではなく4パターンありました。キャラのサイズが大きくなったために、従来の3パターンでは歩行アニメーションがぎこちなく写るために、4パターン必要になったのだと解釈しています。
しかし、中央と左右の入れ替えだけで済む3パターンの歩行アニメーションに比べて、4パターンを用意しなければならないというのは、素材制作の負担が大きく不評でした。
そこでVXでは、頭身を下げて32x32にし、歩行アニメーションが3パターンで済むように戻したのです。
それからすると、MVでキャラのサイズが48x48になったとしても、歩行アニメーションは3パターンのまま維持したい。そのために敢えて胴体部分はVX/VX Aceの頃と同じぐらいのサイズに抑えておく必要がある。そのせいでMV/MZの歩行グラはこのような不自然なバランスになっているのではないでしょうか。
……とここまで考えて、改めてXPのキャラグラを見てみたところ、実は4パターンのアニメーションのうち、1つ目と3つ目、すなわち3パターン時の中央に相当するグラフィックは、違いがないようです。
あれ、これってもしかして、4パターンにしないと動きが不自然になるからとかいう理由じゃなくて、単に1→2→3→2→1……でループさせるより、1→2→3→4→1……でループさせた方が楽だから、プログラムで制御するのではなく画像の方で調整してるだけ?
なんか自分の解釈に自信が持てなくなってきたぞ……。
物は試しに、VXのキャラを1.5倍に拡大して、それをアニメーションさせてみよう。
リードさん、ラルフさん、お願いします!
別に歩行アニメーション、不自然じゃないじゃん!!
……次回に続く。続くんかい!