開発日誌

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[ 天下御免!からくり屋敷 ] [ 素材 ] 富士は日本一の山

2020-06-28 17:20:09

久しぶりにフィールドマップを作っています。

以前と同様に日本地図を模したマップで、今回は大坂城を中心に西は九州、東は関東までの範囲が入っています。前回は三河あたりまでが範囲でしたが、今回は関東地方までが範囲ということで、必要になってくるマップチップがあります。

それは富士山!

やはり日本のマップを作るからには、富士山がないとそれっぽさが出ないですよね。

ですが、和風の素材集には活火山のマップチップはあるものの、富士山っぽいチップはありません。まあ、この時代は富士山もよく噴火を繰り返していたので、溶岩噴き出る活火山のチップでいいのかもしれませんが……。

そうは言っても雰囲気というものがあるので、富士山のマップチップを自作しました。RPGツクールMVのデフォルト素材にある火山と溶岩火口のチップから、縮小と色替えで作りました。

VX/VX Aceや和素材にも火山・溶岩火口ののマップチップはあるのですが、頂上および裾野が富士山っぽい形をしているのはMVのものだったので、MVのものから改変しました。

サイズがVX/VX Ace仕様なので、今さらどれだけ需要があるか分かりませんが、せっかくなので素材として公開します。下記画像を直接保存して、Tile Eなどに組み込んでご利用ください。

改変素材につき、使用する場合はRPGツクールMVのユーザー登録が必要ですのでご注意ください。その他の素材利用条件などについては、このサイトについての「提供素材について」の項目をご覧ください。

[ ツクール情報 ] RPGツクールMZ、新情報

2020-06-25 23:55:33

毎週木曜日の恒例。『RPGツクールMZ』新情報公開の日がやって参りました。

既に期待を裏切られた感も漂う今日この頃ですが、今回はアニメーションエディタの機能と、「タイムプログレス戦闘」こといわゆるATBの戦闘システムについて、詳細が発表されました。うーん、どっちもあんまり興味ないや……。

アニメーションエディタについては、MZで刷新されることだけは伝えられており、先週のPVでも設定画面だけはチラ見せされていましたが、ようやく詳細が判明しました。

肝となるのは、外部ツールである「Effekseer」で作成した「パーティクルエフェクト」を取り込むようになっており、ツクール側ではエフェクトの位置やサイズの調整と、SEやフラッシュの設定だけを行うようになる模様です。

外部ツールの使用が前提となるのは驚きですが、エフェクト制作ツールとしてはメジャーだそうですし、画像や音楽だって外部ツールを使うので、それはいいとして、懸念はたくさんあります。

第一に、これらのエフェクトはリアル志向のグラフィックのようですが、デフォルメされた2頭身キャラなどとちゃんとマッチするのかという点。アニメーションだけリアルになって、他の部分の粗が気になるようになったりしないかという点ですね。全てをリアル志向にすることはできないわけですし。

次に、ちょっとした変更がしやすいかという点。私はアニメーション編集は苦手ですが、何とかRTPのパーツをいじって、一部のアニメーションを変えたり、くっつけたりすることぐらいはできます。しかし、そうしたちょっとした変更が、果たしてEffekseerで手軽にできるかという点が気になります。色相の変更とかも、ツクール側でできるのでしょうか?

最後に、アニメーションは単なる戦闘エフェクトだけに使われるわけではありません。代表的な応用例として、必殺技などの際のカットイン表示があります。必ず使うものではありませんが、『天下御免!からくり屋敷』でも田沼意次の袖の下の術や荷改めの術で使っています。こういうカットインはEffekseerで作るのは無理そう……。かえって選択肢が狭まったような気がします。

もう一つの新機能、戦闘システムについては、噂通り、ターン制に加えて「タイムプログレス戦闘」も選べるようになりました。「タイムプログレス戦闘」とは、いわゆるアクティブ・タイム・バトル(ATB)システムと呼ばれるものですね。コマンド選択中も時間が進む「アクティブ」と、選択中は時間が止まる「ウェイト」の2種類から選べるようで、アクティブは過去にRPGツクール2003で採用されて盛大にコケた黒歴史のはずが、復活するとは恐るべし。

アイデアとしては面白いし、戦略性が増すのは確かですが、いざ実装してみると、ゲージが溜まっていくのを待つのがテンポ悪かったり、一方的な戦闘になりすぎたり、戦略性が増しすぎて面倒くさいとか、ましてアクティブだと慌ただしすぎるとかで、かなり工夫しないとうまくいかない印象があります。自分がターン制しかやったことないせいもあると思いますが。

まあ戦闘システムについては、好みの問題もあるので何とも言えませんが、興味ない人にとっては全く興味がないので、もったいぶって発表されてもあまり嬉しくないのが本音です……。アニメーションに関しても、面倒くさそうというのが先に立ってしまう……。

噂されている4層レイヤーについても、個人的にはあまり興味がなくて……。今までも3層目・4層目が必要ならば、イベントにしたり、そもそも重ねたマップチップにしてしまったりしていたので、レイヤーは2層で十分だと思いますし、かえってレイヤーをいちいち切り替えないといけなくなるんじゃないか、というネガティブな印象の方が強いです。

後は素材がどんな感じか、ですかね。

[ 天下御免!からくり屋敷 ] [ テクニック ] [ ツクール情報 ] VX 128MBの壁

2020-06-21 17:43:40

XP以降のRPGツクールにはゲームデータの暗号化圧縮アーカイブを作成する機能がありますが、一定サイズを超えるとエラーになるという話は聞いていました。そこまで大規模なゲームを作るつもりもないので、自分には無関係だと思っていたのですが、最近になってそのサイズが圧縮後で「128MB」だという情報を目にして、意外と小さいな……と思ったのが事の始まりです。

念のため、ゲームデータで一番容量の大きいBGMフォルダーのサイズを調べてみたら、既に125MB。もちろんこれ以外に画像ファイルなども多数あるので、ゆうに128MBを超えてしまいます。昔は、BGMファイル少なすぎwとか言われたものですが、歴史編に入って雰囲気を変えようとBGMをばんばん追加していたら、いつの間にか容量を食っていたようです。

試しにアーカイブを作ってみたところ、ちょうど128MBのファイルが生成されました。お、ギリギリセーフ?と思って解凍すると、果たして途中でエラーに……。ちょうど128MBのファイルが生成されたというよりも、サイズが128MBで強制的に削られてしまっているようですね。

回避方法はあるようですが、あまり正攻法でない手段をとるのは好きではありません。まずは容量を抑える方針で行こうと、まだ使用していないBGMファイルをいくつか削除してみました。が、いくつか削除しただけでは残念ながら、128MBまでに抑えることはできませんでした。また、たとえ現時点でぎりぎり抑えられたとしても、歴史編はまだまだ作る予定です。そうすると顔グラやキャラグラなどの画像ファイルも増えていくので、いずれ容量オーバーになることは避けられません。大規模なゲームを作るつもりはないと言いながら、プレイ時間は75時間を超える作品になってきているので、十分に大規模なゲームでした。

というわけで、素直に回避策をとることにしました。具体的な方法は、半生様の「大容量プロジェクトの圧縮方法」を参考にさせていただきました。要は、暗号化の途中で生成された暗号化アーカイブファイル(Game.rgss2a)を待避しておいて、それとAudioフォルダーやGame.exe、Game.iniと一緒に、別途zipで圧縮すればOKですね。

プレイヤーに変な負担をかけたくなかったので回避策には消極的だったのですが、よく考えてみたら、今もアーカイブのexeファイルそのままではなく、それをさらにzip化(Readme.txtなどはアーカイブの外に置きたいため)しているので、プレイヤーにとっては二度の解凍作業が必要になっているんですよね。一方、この圧縮方法であれば一回の解凍で済むので、むしろこっちの方がプレイヤーにとっては楽。ということで、心置きなくこの方法をとることにします。

まあ問題は、それがいったいいつになるのか、ということなんですけどね。

[ ツクール情報 ] 新ツクールのPV

2020-06-19 02:15:12

RPGツクールMZ』が発表されてから、毎週木曜日に少しずつ情報が公開されていくという噂。MZには割と期待を寄せているので、このサイトでも公開情報や風の噂から読み取れる仕様について、考察を書き連ねていきたいと思います。「ツクール情報」のカテゴリーも新たに用意してしまいました。

第一弾の公式情報としては「オフィシャルPV」が公開されましたね。マップ作成、キャラクター生成、イベント設定などの既存機能について、高速で流しながら紹介されている映像なので、ぱっと見はほとんど何も分かりません……(^^;

それでも適宜止めながら見てみて、読み取れたのはこんなところ。

  • マップ作成でイベントモードの時は、マップチップの代わりにイベント一覧が左に表示
  • キャラ生成時に、目や口のパーツの位置を上下左右に微調整可能
  • 倒れキャラで、これまでの3つ同じ画像から、3種類の違う倒れ画像が生成可能
  • イベント設定は、オプション類、イベントコマンド数ともに、MVから変化はなさそう
  • 「文章の表示」コマンドに「名前」の入力欄が登場
  • データベース設定も、基本的に大きな変化はなさそう
  • ただし「システム」のタブが「システム1」「システム2」に分割(詳細は不明)
  • アニメーションも大きく変わっている模様だが、具体的には不明

「文章の表示」コマンドの名前欄は、おそらく右画像のように、拙作で使っている名前表示ウィンドウ的な機能だと思われますが、PVでは実際にその機能を使用したところが出て来ていないため、具体的にどのような表示になるのかは不明です。

アニメーションの設定画面は、既報通り大きく変わっている模様で、「パーティクルエフェクト」というところに要素が全て詰まっているようです。パーティクルエフェクトの設定項目は、ファイル名、拡大率、速度、回転、オフセットのXとYで、これまでのようなパーツをフレームごとにポチポチと置いて行く苦行はなくなるようです。ただ、複数のパーティクルエフェクトが設定できるようにはなっていないようなので、かえって融通が利かなくなっているのではという懸念もあります。効果音や画面のフラッシュは相変わらずフレームで指定するようですし、完全にフレームの概念から解放されるわけでもなさそうです。ここは詳細待ちですかね。

……とまあ、これだけ見る限りでは、MVからほとんど変わっていないことが分かるのと、刷新されている機能についても詳細が不明すぎて、何とも言えないところです。

噂では他に、マップのレイヤーがVX〜MVまでの自動と、XPのような層別指定で切り替えられるようになっており、しかもレイヤー数は4つもあるとか、戦闘システムがターン制以外にATBも選べるようになるとか、いくつか出回っていますが、この辺も続報待ちでしょうか。

今はまだ情報が本当に少なく、その情報も「既存のMVとほとんど変わらない」という内容なので、それはプロモーションの仕方として、ちょっとどうかと思います。新作発表直後のこの時期こそ、ユーザーも一番盛り上がる時期なので、もっと新機能の詳細をしっかりと公開した方がいいんじゃないかと、個人的には思いますね。

既に新作ツクールで実現されたらいいな、という内容がいろいろと語られ始めているように、ユーザーの間で新作ツクールに対する期待や妄想が膨らんでいる時期です。しかし、あくまで初級者向けのツールを謳う以上は、最大公約数的な機能に絞らざるを得ないため、期待の多くは裏切られることになるでしょう。そうするとどうしても、ネガティブな印象を抱かれてしまいます。

もったいぶったところで、実装されない機能は実装されないのですし、その機能を希望していた人にはがっかりされてしまいます。それよりは早期に詳細な情報を公開して、その中でどういう作品を作っていこうかということに話題を向けた方が、良かったような気がします。

[ 天下御免!からくり屋敷 ] [ テクニック ] 崖の改修工事

2020-06-14 23:45:14

RPGツクールVXには4方向の通行設定が存在しないため、その機能を使う崖のマップチップもデフォルトでは用意されていません。ですが、私の作品では『小さな大冒険』の時から山道などの段差のあるマップを実現しており、『天下御免!からくり屋敷』でも多用しています。

段差の実現方法については、プロジェクトファイルを公開しているので、そちらを参照していただくとして、そうした技術面とは別に、崖部分を表すマップチップをTile Eに設定しています。

崖部分のマップチップですが、これまでは全てのパターンを網羅するために48チップ、さらに通行可と通行不可の2種類を用意して、全部で96チップを使っていました。しかし、実際にはこんなにパターンいらないので、必要なチップだけに絞ってスリム化を図ってみたところ、約1/4に量を減らすことができました。

既存のマップの崖を改修するという重労働を、1日かけて実施しました。歴史編になって段差のあるマップを作りすぎです……。通行可と通行不可をミスるといけないので、後で入念にチェックしておかないと。って、それが大変な気もしますが。

しかしその甲斐あって、残りスペースがわずかだったTile Eに、大量の余裕が生まれました。これでもうちょっと違ったマップも作れそうですね。