開発日誌

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[ 天下御免!からくり屋敷 ] [ テクニック ] 崖の改修工事

2020-06-14 23:45:14

RPGツクールVXには4方向の通行設定が存在しないため、その機能を使う崖のマップチップもデフォルトでは用意されていません。ですが、私の作品では『小さな大冒険』の時から山道などの段差のあるマップを実現しており、『天下御免!からくり屋敷』でも多用しています。

段差の実現方法については、プロジェクトファイルを公開しているので、そちらを参照していただくとして、そうした技術面とは別に、崖部分を表すマップチップをTile Eに設定しています。

崖部分のマップチップですが、これまでは全てのパターンを網羅するために48チップ、さらに通行可と通行不可の2種類を用意して、全部で96チップを使っていました。しかし、実際にはこんなにパターンいらないので、必要なチップだけに絞ってスリム化を図ってみたところ、約1/4に量を減らすことができました。

既存のマップの崖を改修するという重労働を、1日かけて実施しました。歴史編になって段差のあるマップを作りすぎです……。通行可と通行不可をミスるといけないので、後で入念にチェックしておかないと。って、それが大変な気もしますが。

しかしその甲斐あって、残りスペースがわずかだったTile Eに、大量の余裕が生まれました。これでもうちょっと違ったマップも作れそうですね。

[ ツクール情報 ] MZってMZD!?

2020-06-11 21:18:39

マずぃデ!?

先週の時点で新作ツクールの予告が出ていましたが、早くも『RPGツクールMZ』が発表されましたね。年末頃の発売かと思ったら、もう今夏の発売ですって。早くね?

おそらくVXに対するVX Aceみたいな感じで、MVのパワーアップ版的な位置付けだと思われます。いくつか公開されているスクリーンショットからは、基本部分がMVとほぼ変わらないということ以外、あまり読み取れる情報がないですね。VX Aceの時は、おそらく意図的と思いますが、かなりスクショから読み取れる情報が多かったのに。

いろいろと強化・拡張が謳われていますが、現時点での公開スクショを見る限りでは、MVから劇的に変わるわけでもなさそう。メニューに「レイヤー」というのがあるので、XPみたいに上下レイヤー別の編集が行えるようになるのかな?という点(その割にはツールバーにそれらしきアイコンがないのが気になる)と、アニメーション機能が刷新されているということなので、そのくらいでしょうか。ツクール史上最大規模の素材を同梱というところに期待されますが、BGM素材はVXやVX Aceと数はそんなに変わらなそうです。開発中の画面だからかな?

……と期待値を下げておきましたが、個人的には今回のMZは非常に期待しています。私が主に使用してきたツクールは2000とVXだけなので、2つおきに良シリーズになるんじゃないかと。まあとにかく、もう少し情報待ちですかね。

それにしても、MVが出たのがもう5年前って、そっちの方が信じられないんですけど……。MVの時代にVXの作品を作っているのは、令和時代における昭和生まれみたいで、まだかろうじて許容範囲な気がするのですが、MZの時代になってしまうと、もはや歴史の世界ですね。何とかせねば……。

[ 天下御免!からくり屋敷 ] [ テクニック ] 梁の下をくぐりたい

2020-06-06 04:27:01

左図のような構造のマップでは、入口の上の梁の部分の下をくぐれるようにしたいです。

ですが、屋根・天井のマップチップはTile Aなので、通行設定を[☆](後ろを通行可能)には設定できませんし、できたらできたで梁部分以外も通行できてしまうため問題があります。

最初は、梁部分にすり抜け可能な透明のイベントを置いて、接触時に自動実行でプレイヤーを透明状態にしつつ、梁部分の前後に同じく透明のイベントを置いて、プレイヤーを通常状態に戻すようにしていました。しかしこれだと、梁部分に接触した瞬間にプレイヤーが消え、通り抜けた瞬間にプレイヤーが出現するため、わずか一瞬の出来事とはいえ、ぎこちなさが残ります。

そこで、次のようにしました。

まず、屋根・天井のマップチップ(TileA3、TileA4)を加工して、キャラクターチップの画像ファイルを作ります。この時、キャラクターのサイズは通常の32×32よりも横に16ドット広い48×32で作り、さらに上に4ドットずれる仕様を無効にするためファイル名に"!"を付けます。

キャラクターチップは、TileA3/A4のオートタイルの仕組みに合わせて、右図のように32×16のパーツと8×16のパーツを組み合わせることで、48×32のキャラクターを作ります。単純な画像の切り貼りだけなので、高度な画像編集技術は不要です(ここ重要!)。左右に8ドットずつはみ出させることで、オートタイルの切れ目を隠せるのがポイントです。

後は普通に、通行可能な地面の上に、すり抜け可、かつプライオリティを「通常キャラの上」に設定した、屋根・天井キャラのイベントを置けば、自然に梁の下をくぐる仕組みが実現可能です。

これまでは、部屋の外と中で別のマップにしていましたが、こういう風にできるのであれば、いちいち部屋の中に入る時や外に出る時に場所移動が発生しなくて済みますし、マップ数も節約できますね。

とは言え、部屋の中に何があるのか、入ってみるまでは分からないようにしたい、というケースが大半なので、実際の使いどころは限られてくるかもしれません。今さら全部の部屋マップを直すのも大変ですし……。

[ 天下御免!からくり屋敷 ] [ 素材 ] 音楽素材紹介『祀神』

2020-05-30 16:18:29

たまには毛色の違う記事を書いてみるテスト。決してネタ数稼ぎではないです。

天下御免!からくり屋敷』では、BGMとして基本的に『ツクールシリーズ素材集・和』に付属の音楽素材のみを使用し、わずかに終盤のイベントで『Samurai Classics 和風音楽素材集』(by (株)ビタースウィートエンタテインメント)のBGM素材を使っています。

天界編まではこれで十分だったのですが、現在制作中の歴史編では涙あり笑いあり怒りありのストーリー展開なため、既存のBGM素材だけでは物足りなく、公式のツクールストアから和風系の音楽素材をいろいろ購入しました。

1曲でも使えるものがあればいいやの精神で、割と手当たり次第に購入していたのですが、そんな中で最後まで購入を迷っていた素材がありました。『祀神 -Matsurigami slave to convention-』(by ayato sound create)という音楽素材集です。

和風ホラー向け音楽素材集という触れ込みで、和風ではあるけどホラー系なのでちょっとイメージが違い、実際に試聴できる曲を聴いてみた限りでは、まったくピンと来ませんでした(※個人の感想です)。試聴対象外の曲で良曲が隠れている可能性はあるものの、その可能性に賭けて買うにはさすがにちょっとお高い……ということで、1年以上も購入をためらっていましたが、先日のゴールデンウィーク中のセールでかなり安くなっていたので、思い切って購入してみました。

結果、大当たり。試聴対象外の曲に使える曲が潜んでいました(※個人の感想です)。ちょうど、悲しい死に別れのシーンでイメージに合う曲がなくて悩んでいたのですが、そこに『12 墓地』のBGMがぴったりフィット。この曲の別アレンジである『13 坊ノ宮の女』も、さらに悲しいシーンで使えそうです。また、『16 美希』およびその別アレンジの『15 美希pf』も、切ないシーンで使えそう。『11 焼き討ち』は戦闘マップのBGMに使えそうですし、『08 土佐七色染め』は静かでかつ緊張感のあるオープニングシーンとかで使えそうなイメージでした(※全て個人の感……以下略)。

音楽素材は、とにかく聴いてみないことには分かりませんからね。聴くのも物理的に時間がかかりますし、グラフィック素材と違って自分でちょっと改変するということもできません。VX用だろうとMV用だろうと、規格を問わず使えるのは良い点ですが、シーンのイメージに合った音楽素材が簡単に検索できるシステムとかないかしら……。

[ 天下御免!からくり屋敷 ] 毒にやられて……

2020-05-24 01:57:33

このゲームでは、デフォルトのシステムから変更して、毒状態のままマップ上を歩いた時に、体力が0になると容赦なく戦闘不能になり、その時点で全員が戦闘不能になれば全滅もします(デフォルトでは体力が1から減らない)。

しかし、イベント中などでもそれが発動してしまうと、場合によっては進行不能になってしまいます。まあ、全滅になるまで放置して進む人もいないと思いますし、実際にそういう報告も特に受けてはいませんが、ボス敵と死闘の末に気力もアイテムも使い果たして、毒を治すことも叶わず……といった事態にならないとも限らないので、そういう時のために何らかの処置は必要でしょう。

というわけで、スリップダメージを適用するところを改造して、メニュー禁止中(ミニゲーム中など)や強制移動中(イベント中など)、および脱出の禁止中(ボスを倒して後は出口から戻るだけの状態など)には、体力が0にはならないようにしました。これで、瀕死状態でも安全にイベントを終わらせることができるようになりました。ただし、イベントが終了して次に動いた瞬間に、容赦なく全滅になりますのでご注意を。