攻撃力や防御力を強化・弱体化する、いわゆるバフ・デバフの仕組みは、RPGツクールVX Aceから改良され、2段階までの重ねがけが可能になりました。VXまではステートでバフ・デバフを実現する仕組みだったので、相殺は標準機能でできましたが、重ねがけは困難でした。VX Ace以降のバフ・デバフの仕組みは、重ねがけをしたいという要望に応えたものとなっています。
しかしその反面、VXまでは強化・弱体化される倍率が自由に設定できましたが、VX Ace以降は1段階につき25%とスクリプト内で指定されてしまっているため、倍率を変更したい場合はスクリプトの改造やプラグインの導入が必要となりました。1カ所数字を変えるだけなので、スクリプトの改造としては非常に簡単な部類ではありますが、自由度が下がったのは事実です。
とにかくVX Ace以降、デフォルトでは1段階につき25%、すなわち1段階強化なら1.25倍、2段階強化で1.5倍になり、逆に1段階弱体なら0.75倍、2段階弱体で0.5倍(半分)となります。
しかし、攻撃力ならこのくらいの変動でちょうど良さそうに思いますが、敏捷性や運がこのくらいの変動幅だと、ほとんど効果が感じられないように思います。かといって変動幅を50%にすると、2段階強化で2倍になりますが、攻撃力も同じ強化幅になってしまうため強すぎる感もあります。また弱体の場合は2段階弱体で0になってしまうため、それはそれで都合が悪いです。
というわけで、バフ・デバフの倍率を、能力値および強化か弱体かでそれぞれ個別に設定できるプラグインを作成しました。RPGツクールMVとRPGツクールMZの両方に対応しています。
能力値8個×強弱2種で計16個を設定する必要があるため、ややパラメーターの数は多いですが、使わないものはデフォルトの0.25のままで構いません。弱体倍率の方は0.5以上にすると、2段階弱体の際に0以下になってしまうため、ご注意ください。
また、強化・弱体がそれぞれ2段階ずつというのは変わりません。3段階以上にしたいなどの場合は、他のより柔軟な設定が可能なプラグインがあるようなので、そちらをご利用ください。個人的には、3段階とかあっても戦闘のテンポが悪くなるだけの気がしていて、せいぜい2段階までが有効に使える範囲かなと思います。アイコンも2段階までですし。
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