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[ 蟠桃会異聞 ] [ サイト情報 ] [ その他の雑記 ] 東京ゲームダンジョン12出展しました

2026-05-05 21:09:08

5月3日に東京・浜松町で開催された「東京ゲームダンジョン12」に、2025年末から制作中の中華風探索RPG『蟠桃会異聞~仙界の宴』で初出展してきました。

運営の皆様、そしてブースに立ち寄ってくださった皆様、本当にありがとうございました。

本記事はその出展レポートとなります。

出展決意編
出展決意まで

東京ゲームダンジョンには昨年2月の「東京ゲームダンジョン7」の頃から一般来場者として参加していました。

初めは雲の上の存在だと思っていましたが、同じツクラーで出展されている方々とイベントを通じて親しくさせていただく中で、次第に自分も出展してみたいという思いが強くなっていきました。

そんな中、昨年11月の「東京ゲームダンジョン10」の打ち上げの席で、同じ未出展のツクラー仲間と「次々回は出展しよう!」と盛り上がり(次回は当時既に募集終了していた)、一気にその気になったのでした。

結局その時のお仲間は出展されなかったのですが、もともと出展してみたいという思いが強まっていて、ただちょっと背中を押してくれるきっかけが欲しかっただけの自分は、迷わず出展を決意していました。

出展作品

出展にあたっては作品が必要です。

東京ゲームダンジョンは完成前の作品を試遊してもらってフィードバックをもらうのがメインコンセプトのようで、既に完成済みの『王国の英雄』は相応しくありません。

加えて、この手のイベントと通常のRPGは、あまり相性が良くないと思っています。

  • 試遊できる時間はせいぜい10~15分程度
  • 序盤部分だけ試遊してもらおうにも、序盤はまだ戦闘も単純でそこまで面白くなりにくい
  • かと言って途中のボス戦を試遊させようにも、各キャラの特性や技などを把握していない状態では難しい
  • ストーリーも10~15分程度の試遊では訴求しにくい

実際、ゲームダンジョンの出展作品もRPGは数が少なく、短時間でゲーム性を訴求しやすいパズルゲームやアクションゲーム、あるいは雰囲気を訴求しやすいノベルゲームが目立つ印象です。

とは言え自分の主軸はRPGであり、出展のためだけにパズルゲームなどを制作するのも厳しいです。

いくつか作品候補を考えた中で、明確なストーリーのないハクスラ系のRPGであれば、短時間の試遊でもゲーム内容を十分に伝えられるだろうと思い、前々から作品案として存在していた中華風ダンジョン探索RPG『蟠桃会異聞~仙界の宴』で出展することを決めました。

出展申し込み

そして迎えた「東京ゲームダンジョン12」出展募集当日。

毎回すぐに枠が埋まってしまうと聞いていたので、募集開始時刻前にしっかり待機して、開始と同時に申し込みを完了しました。

今回、初の3フロアでの開催ということで、いつもより枠数がかなり多かったにも関わらず、7時間ほどで募集終了してしまったようで、これは次回も相当な争奪戦が予想されますね。

とにかく、これで申し込んでしまったので、もう後には引けません。

出展準備編

出展に向けて、いろいろと準備するものがありました。

実はイベント当日まで2ヶ月ちょっとしかないので、のんびりしている暇はありません。

キービジュアル

まずは必須の素材として、作品一覧などに掲載するキービジュアルの画像。

中華風な点とメインキャラを前面に押し出すため、タイトル画面と、その下にメインキャラ4人の顔グラフィックを横に並べました。また4人の顔グラの背景には、中華らしく敢えて青・赤・緑・黄と原色に近い背景色を入れました。

ただ、画像として見る分には鮮やかで目立って見えたのですが、パンフレット上で見ると文字や顔が思ったよりも小さかったので、次回はもっと工夫した方がいいかもしれません。

PV

宣伝用のPVも、120秒のロングバージョンと15秒のショートバージョンを作成しました。

PVは以前「ツクラーショウケース」に出演した時に作った経験もあったので、その時に倣って2週間ほどで作りました。

ツクールのほぼデフォルトの絵柄ではありますが、中華風の見た目やBGMは割と異彩を放っていたため、目は惹けたのではないかと思います。

フライヤー

当日配るフライヤー(チラシ)も、パワポ職人芸を駆使して作りました。

▲表面

▲裏面

表面はキービジュアルと同様に4人の顔グラとタイトル画面をメインに据えつつ、4人のキャラには分かりやすく名前を入れ、また「四人の仙女が織り成す中華風ダンジョン探索RPG」とキャッチコピーを入れました。

裏面は背景にフィールドマップの全景を薄く入れつつ、三蔵法師といった中華キャラとの戦闘風景、宝箱から稀少品を入手している様子、方術が漢語や四字熟語になっている点、宝物を飾って能力強化できる点など、作品独自の魅力をスクリーンショットで見せ、下段には自分の過去作品も並べて実績アピールを行いました。

最初300枚刷ったのですが、実物が届いてみると意外と少なく感じ、また紙も標準の光沢紙で作成したら思ったよりも薄く感じたため、追加で500枚、標準よりも少し厚手の紙で発注しました。

結果、確かに300枚では足りなかったのですが、半分くらいは余ってしまったので、500枚くらい用意すればいいのかなと思いました。

ポスター

当日会場に掲出するポスターも、同じくPowerpointで作成しました。

サイズは最大でA0まで貼れるようでしたが、A0だと大きすぎるという話も聞いていたので、B1サイズで作成しました。

ポスターにはあまり細かい情報を載せても仕方ないので、キービジュアルと同様に、中央にタイトル画面、そして上段に4人の顔グラ、その下にキャッチコピーを入れました。

背景にはフライヤーの裏面と同様にフィールドマップを薄く入れました。

下の方は余白になってしまいましたが、ポスターとしてはそれで十分だろうと判断しました。

また仕様上、ポスター掲示場所が自分のブースの近くになるとは限らず、そうなった時は左下あたりに紙を貼って、ブースの場所を掲載しようと思っていました。結果、当日はちゃんと狙っていたブース近くの場所に掲示できたので安心しました。

ブースレイアウト

当日のブースのレイアウトも考えました。

東京ゲームダンジョンは1ブースが180cm×90cmとかなり大きいのが特徴で、配置自体はそこまで困りませんでしたが、何をどう配置するのかによって必要なケーブルや小物類も変わってくるため、あらかじめ配置図を作っておくのが大事です。

実際に試遊できる人数は限られているので、モニターを2つ用意して、1つはPVと作者によるプレイ動画をエンドレスで流し、もう1つは試遊画面を大きく映して、通りすがりの人にもゲーム画面が確認できるようにしてみました。

当初、試遊機は1台だけの予定でしたが、試遊時間が意外と長くなってしまったため、急遽古いノートPCも動員して2台体制に。結果、2台とも埋まっている時間が長かったので、これは正解でした。

また、過去に感想や意見をメモに残してもらっていたブースがあって、とても良いなと思ったので、自分のブースでも採用してみました。

出展当日編
会場入り

いざ5月3日、出展当日。

出展者の入場は9:30~でしたが、どのくらい前に来ておけばいいのか分からず、とりあえず9時少し前くらいに会場到着しました。その時点では数組が受付近くの休憩スペースで待機している程度で、15分前くらいに徐々に集まり出し、5分前くらいに受付前に並び始めたので、自分も列に並びました。

ブース設営

自分のブースに到着して、設営開始です。

周りはだいたい複数人で来ていて手際よく準備していたのに対し、自分は単身でかつ設置物も多かったためいろいろと手間取り、設営が完了したのは11:00の開場直前でした。

設営完了後、数分のうちに隣近所のブースや知り合いのブースに挨拶回りして、11:00の開場を迎えました。

イベント開始

いよいよ11:00、イベント開始!

最初の1時間はビジネスチケットや先行入場の時間、かつ入場受付が別の階だったため、来訪者はまばらで、知り合いの方々がちらほら試遊に来てくださっただけでしたが、当日券入場が始まる12:00になって人が本格的に増えました。

自分のブースは当日券受付の入口すぐ近くで、動線的に入場して最初に回りやすい位置だったこともあり、比較的目に留まりやすかったと思います。

良かった点

総じてイベントは予想していた以上の大盛況で、楽しく有意義な一日を過ごすことができました。

試遊

こんなツクール臭丸出しのゲーム、見向きもされなくて閑古鳥だったらどうしようと思っていましたが、試遊機は2台ともほぼ途切れることなく、20人あまりの方々に試遊していただくことができました。

20人というと少なく感じますが、1プレイ20~30分程度かかったので、ほぼフル稼働していた感じです。

感想メモも半数以上の方に書いていただいて、キャラの個性や独特の世界観を褒めていただいたのが嬉しかったです。

チラシ配り

また前を通る人にも「中華風のダンジョン探索RPGです」と積極的に声を掛けながらチラシを配りました。

思ったよりも大勢の方が受け取ってくださって、「ほう…中華風……」と呟いてくださったり、中には自分の過去作品をプレイしたことがあるとおっしゃってくださった方もいて、想像以上の手応えを感じました。

フィードバック

試遊風景を観察しながら、バランス調整のヒントも得られました。

序盤でそんなに強い攻撃もないので、バランス調整はほどほどでいいかなと思っていたのですが、意外と回復が不十分なところに攻撃が集中して全滅してしまうパターンが多くありました。

強攻撃の頻度を落としたり、体力が少ないキャラに攻撃が集中しないよう調整したり、敵側の回復回数に制限を設けたり、序盤こそもっとプレイヤーをお膳立てするくらいの勢いで調整した方がいいんだな、ということに気付かされたのが良かったです。

改善点

総じてイベント出展は大成功でしたが、いくつか改善の必要な点もありました。これらは次回出展の際に活かしたいと思います。

試遊時間の長さ

今回、オープニングから最初のダンジョン踏破までを試遊できるようにしていましたが、自分自身でプレイしてだいたい20分前後かかっていました。

実際の試遊では迷ったり苦戦したりで30分くらいかかってしまった人もおり、ここは明確な要改善事項です。

ゲーム序盤部分を通常プレイする以上は、このくらいかかってしまうことは避けられないため、イベント試遊専用のデモ版を作るなどして、対応するしかないかなと思いました。

ヘッドホン

自分自身が耳全体を覆うヘッドホンがあまり好きではないため、骨伝導タイプのヘッドホンを用意しましたが、ほとんどの方が慣れておらず、装着の仕方に手間取ってしまいました。

またBluetoothの方は途中で充電が切れてしばらく使えなくなっていたり、運用がやや難しかった印象です。

素直に普通のヘッドホンにするとか、あるいはネックスピーカーのようなデバイスもあるので、そういうものを試すとか、改善した方が良さそうに感じました。

モニターのかさ上げ

もともと試遊中に後ろを通りがかった人からもゲーム画面が見えるように、モニターを高い位置に設置する予定でした。

ゲームパッドの梱包箱が意外と頑丈だったので、これをモニターの下に敷いてかさ上げするつもりでしたが、そこまで高くならず、意図通りに遠目でゲーム画面が見えたかどうかは怪しかったです。

かと言って、あまり大きな台は持って行くのが大変ですし、小型の組み立て式スチールラックみたいなのが良いのかなと思いました。

単身参加

いろいろ改善点はありましたが、一番大きいのはこれです。

物販のある方はよく売り子さんが同伴していたり、周囲のブースも家族や友人が手伝いで参加されていましたが、自分は特に物販も家族もないので(……。)、単身で参加しました。

一人だとブースの設営・撤収にも時間がかかります。撤収の時は幸い、最後まで残っていた懇意な方が手伝ってくださったので30分くらいで完了しましたが、設営の時は時間ギリギリまでかかってしまいました。

また何より、試遊の様子を観察して、プレイヤーの反応やプレイスタイルなどを見るのがフィードバックとして有用と言われていましたが、チラシ配りや作品案内に追われて観察する間もなかったのが、非常にもったいなかったと思います。

東京ゲームダンジョンでは1人までは追加料金なしで参加可能なので、次回は誰かお手伝いしてくださる方を募りたいと思います(チラッチラッ

次回も参加します

総じて今回の出展は楽しく有意義で、次回のゲームダンジョンもぜひ参加したいと思います。

次回の「東京ゲームダンジョン13」は8月8日に予定されており、募集もおそらく近々開始されると思います。争奪戦に負けないよう、心して臨みたいと思います。

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

[ 蟠桃会異聞 ] [ サイト情報 ] [ その他の雑記 ] 東京ゲームダンジョン12出展

2026-04-26 21:28:10

5月3日に東京・浜松町で開催される「東京ゲームダンジョン12」に、昨年末から制作中の中華風探索RPG『蟠桃会異聞~仙界の宴』で出展することになりました。

「東京ゲームダンジョン」は、岩崎さんという方が主催されているインディーゲームのリアル展示会イベントで、個人のゲーム制作者が制作中のゲームを展示し、試遊や関連グッズ販売などを行うイベントです。東京では年に4回、その他大阪や名古屋などでも年に1~2回開催されている大規模なもので、今回は東京開催の12回目となります。

私は昨年2月、「東京ゲームダンジョン7」の頃から一般来場者として参加していましたが、このたび初めて出展側として参加することになりました。

当日は、昨年末から制作を開始した新作の中華風探索RPG『蟠桃会異聞~仙界の宴』を、最初のダンジョンのみ試遊可能です。

最序盤なので、そこまで多くの要素が解禁されているわけではありませんが、基本的なシステムやメインキャラ、何よりも独特な中華風の世界観というのは味わっていただけるものと考えています。

1プレイ15~20分程度かかるので、時間的にそこまで大勢の方に機会を提供できないかもしれませんが、ぜひ足を止めていただけると幸いです。

5月3日(日)、東京・浜松町の東京都立産業貿易センター・浜松町館で開催され、前売り券(現在は既に販売終了)は11:00~、当日券は12:00~で、どちらも1000円(18歳未満は無料)です。終了は17:00で、16:00以降であれば無料で入場可能です。詳細は東京ゲームダンジョン12公式サイトをご確認ください。

会場は2~4階の3会場にわたり、私のブースは2階の2B-11。当日受付の入口を入ってすぐのところなので、見つけやすいかと思います。

当日お越しになる方は、どうぞよろしくお願いします。

なお、中華風探索RPG『蟠桃会異聞~仙界の宴』の公式ページも用意しました。まだ情報は少ないですが、PVや誕生秘話なども掲載しているので、こちらもぜひよろしくお願いします。

[ ゲームリリース情報 ] [ 王国の英雄 ] [ サイト情報 ] 『王国の英雄』がアプリになった

2026-03-10 19:38:12

昨年夏にリリースした長編大河RPG『王国の英雄』が、このたびなんとスマホアプリになりました!

以前、ミニゲーム『夫婦戦争MZ(まさに絶体絶命)』をスマホアプリ化していただいた、ぬか漬けパリピマン様に、今回もアプリ化していただきました。ありがとうございます。

ただし現状はAndroid版のみの提供で、iOS(iPhone)版は未定です。

ダウンロード、プレイともに無料です。

アプリアイコンには、okaさんに描いていただいた主人公コバルトの上半身立ち絵も付いています。

Androidをお持ちの方は、Google Playストアで今すぐ「王国の英雄」を検索!

これまでもPLiCyのブラウザプレイ版であればスマホでもプレイは可能でしたが、アプリ化によってより手軽にプレイできるようになったほか、スマホ向け仮想パッドが付いたので、より操作が快適になっています。

課金要素はなく無料でプレイできますが、スマホアプリという性格上、一定時間ごとのプレイ開始時や宿屋宿泊時に動画広告が流れます。

なお、動画広告からの復帰時に音声が止まる場合があるため、確認ダイアログが表示されます。いちいちOKを押さないといけないので少々面倒ですが、お付き合いください。

基本的にゲームの内容に違いはありませんが、アプリ版の特典として「アイテムくじ引き」の機能が加わっています。

1時間に1回、メニュー画面からくじ引きができ、動画広告の視聴と引き換えに、貴重な消耗品アイテムやお金が手に入ります。

そこそこのお金やMPを回復する魔法の薬草などがもらえるので、こまめに引けば冒険がぐっと楽になります。

レア枠としてエリクサーなども当たるので、これでもうエリクサー症候群に陥ることはありません。ピンチになったら躊躇することなく使いましょう。

数量限定だった回帰の砂時計も当たるので、スキルポイント(SP)の振り直しもそこそこ柔軟にできるようになりました。レア枠なので、そこまで自由自在というわけにはいきませんが。

また、機種変更などに備えてセーブデータの保存や上書きができる機能も付けていただきました。ただし、アプリ版のセーブデータと、PLiCyのブラウザプレイ版やPCのダウンロード版との連携はできませんので、ご了承ください。

難易度はやや高めですが、詳しい攻略情報なども当サイトに用意してあります。

スマホアプリ(Android)版『王国の英雄』も、ぜひプレイしてみてください!

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] ルビ表示プラグインを大幅機能拡張

2026-01-19 19:11:23

過去に公開した「ルビ表示プラグイン(PANDA_RubyText.js)」の機能を大幅に拡張しました。

旧バージョンとプラグイン名は同じであり、機能的にもアップデートであるため、旧バージョンを利用されていた方も今回の新しいバージョンに差し替えれば、そのままお使いいただけます。

ただし、独自のUI要素に合わせて改造されていたりした場合には、プラグインパラメータの再設定が必要になる場合もあります。念のため、旧バージョンのプラグインファイルをバックアップしておいてから新しいバージョンに差し替えて、支障が出ないか確認の上でご利用ください。

なお、テキスト表示周りの仕様が異なるため、前回に引き続きRPGツクールMZ専用のプラグインとなります。

2026-01-23追記:「選択肢の表示」の高さ調整に対応しました。

2026-02-11追記:選択肢にルビの有無が混在した時に高さがズレる不具合と、通貨単位にルビを含むと金額の位置がおかしくなる不具合を修正しました。

ルビプラグインの基本機能

この「ルビ表示プラグイン(PANDA_RubyText.js)」は、RPGツクールMZが発売された1ヶ月後くらいに公開したかなり古いものですが、拙作プラグインの中でも非常に好評いただいているプラグインです。

具体的には{漢字|かんじ}のように、ルビ(ふりがな)を振りたい文字を{ }で囲んで、|の手前に漢字、後ろにルビを記述すれば、ルビ付きのテキストとして表示されるようになります。

この手軽さと、「文章の表示」によるメッセージテキストだけでなく、アクター名、職業名、スキル名、アイテム名、敵キャラ名、およびスキルやアイテムの説明文や、戦闘メッセージ、マップ名など、必要と思われる場所は基本的に全てルビ表示に対応している点で、非常に便利なプラグインとなっていました。

今回の拡張機能

そんな便利なプラグインでしたが、不満がないわけではありませんでした。

今回、その不満点をできる限り解消し、Version 2としてアップデートしました。

フォントサイズ変更時の不具合修正

メッセージの表示では制御文字の\{\}\FS[n]でフォントのサイズを変えることができます。

行の途中でフォントサイズを変えた時、本来は文字が行の高さの中央揃えになるべきところ、このルビプラグインを導入していると上辺に揃ってしまうという不具合がありました。

自分ではフォントサイズの変更を使うことがなかったので気付きませんでしたが、ギャグテイストの作品では多用される傾向にあります。

新バージョンではその挙動を改善して、ちゃんと文字が行の縦中央に揃うようになりました。

▲ フォントサイズを変えてもちゃんと縦中央に揃うようになった

ルビの字間調整

例えば{不死身|ふじみ}のような漢字3文字に対してルビ3文字の場合、これまではルビが漢字3文字の中央に寄ってしまい、あまり見栄えが良くありませんでした。

{不|ふ}{死|じ}{身|み}のように1字ずつ設定すればいいのですが、かなり面倒です。

新バージョンでは、プラグインパラメータの「ルビの字間調整」をONにすると(デフォルトでON)、漢字に比べてルビの文字数が少ない時に、ルビの字間を適宜調整して、中央に寄りすぎないようにしてくれます。

地味に気になっていた部分なので、今回キレイに調整できたのがよかったです。

▲ 「不意打ち」や「可能性」のルビがいい感じに調整されている

ルビのない行の高さ調整

旧バージョンは、ルビが有効なウィンドウでは常にルビ分の高さを確保するため、アイテムやスキルでルビを含まない名前の場合、文字が項目枠の下に寄ってしまって見栄えがよろしくありませんでした。

そこで、プラグインパラメータの「ルビ無しの行高さ調整」をONにすると(デフォルトでON)、ルビを含まない項目の表示では、ルビ分の高さを確保せず通常の高さで文字を表示するようにしました。

もともとは、ルビのある項目とない項目とで文字の縦位置が異なるのは気になるかと思い、旧バージョンではそれを調整していませんでした。ですが実際に調整してみたところ、項目同士がかなり離れているため高さの違いはそこまで気にならず、逆にアイコンと縦位置が揃うことで見栄えがきれいになりました。

なお、「文章の表示」によるメッセージや、戦闘ログの表示、アイテムやスキルの説明欄など、文章を表示するウィンドウでは、行によって高さが異なると違和感があるため、この調整は反映されません。

2026-01-23追記
当初は「選択肢の表示」で出る選択肢も調整が無効でしたが、Ver.2.0.1で高さ調整に対応しました。

▲ ルビを含まない項目も選択肢の縦中央に配置される

ルビ有効/無効の設定方法

旧バージョンではデフォルトでルビの表示は無効になっており、特定のウィンドウのみ有効にする方式をとっていました。

▲ 旧バージョンでは縦位置調整がないためコマンド項目が下に寄ってしまう

これは、前述の「ルビ無しの行高さ調整」が旧バージョンにはなかったため、全てのウィンドウでルビを有効にしてしまうと、タイトル画面のコマンドウィンドウなどルビが不要なウィンドウでは、項目名が枠の下辺に寄ってしまって見栄えが悪いという理由でした。

しかしこの方式だと、標準以外のプラグイン等で追加されるウィンドウについては、プラグインを改造しない限りルビが有効になりません。

Window_***.prototype.isRuby = function() {
  return true;
};

という感じに、該当ウィンドウにisRuby関数を作成してtrueを返すようにするだけなので、書き換えは比較的簡単にしてありましたが、スクリプトが得意でないユーザーにとっては敷居の高いものでした。

今回、「ルビ無しの行高さ調整」の実装で項目名の見栄えも解消したこともあり、全てのウィンドウにおいてデフォルトでルビを有効にしました。

これにより、プラグインで追加したカスタマイズのウィンドウについても、特に改造なしでルビが自動的に有効になります。

特定のウィンドウではルビを無効にしたい場合は、プラグインパラメータの「ルビ無効ウィンドウ」で当該ウィンドウクラス名を指定します。

以下のウィンドウはほとんどのケースでルビが不要と思われるため、デフォルトで無効対象にしています。もし有効にしたい場合は、指定を削除してください。

  • Window_NameEdit(名前の入力欄)
  • Window_NameInput(名前の文字選択欄)
  • Window_DebugRange(デバッグ画面の範囲指定欄)
  • Window_DebugEdit(デバッグ画面のスイッチ・変数一覧)

注意点として、ウィンドウクラス名はWindow_StatusBaseなどの継承元の上位クラスではなく、Window_MenuActorなどの下位クラス名で指定する必要があります。上位クラス名を指定しても、そこから継承される下位のウィンドウがルビ無効になるということはありません。

なお、旧バージョンと挙動を同じにすることもでき、その場合はプラグインパラメータの「デフォルトでルビ有効」をOFFにし(デフォルトはON)、「ルビ有効ウィンドウ」でルビ有効にしたいウィンドウクラス名を指定します。

「ルビ無効ウィンドウ」と「ルビ有効ウィンドウ」で同じウィンドウクラスが指定された場合は、無効の方が優先されます。

戦闘画面のアクター名

現状、標準の戦闘画面におけるアクターステータスのみ、ルビ表示に対応していません。

理由は、このウィンドウのみコアスクリプト上の文字描画方法が異なるためです。

顔グラフィックに文字が被っているため、無理にルビを表示させても見づらくなるのと、アクター名は他の場所でも頻繁に目にするため、ここでルビがなくても大きな支障はないことから、無理に対応させる必要性は薄いと判断しました。

戦闘のUIはカスタマイズされることも多く、それによってはアクター名も支障なくルビが表示できる場合もあるかと思います。

▲ 戦闘画面のアクター名のみルビ非対応

ルビ振りの歴史

当サイトではもう15年前の和風探索RPG『天下御免!からくり屋敷』の制作初期からルビを振るシステムを実装しており、これまでも「RubyでRubyを…」、「ツクールでルビを振る」、「RPGツクールMZでルビを振る」と、数多くの記事を公開してきました。

昨年末から、新作の中華風探索RPG『蟠桃会(ばんとうえ)異聞~仙界の宴』(仮題)の制作に取り掛かっています。今回は中華風ということで『天下御免!からくり屋敷』同様、漢字の難しい固有名詞が多数登場する予定です。やはりルビが必須となるため、既存のルビ表示プラグインで気になっていた部分や要望のあったところを改善し、大幅な機能強化版として公開することができました。

ルビがあれば少々難しい言葉も躊躇せず使えて、文章の格を落とさずに済みます。実況プレイでもルビがあれば漢字が読めずに詰まるということがなくなるので安心です。和風や中華風の作品に限らず、積極的にとり入れて損はないと思いますので、ぜひご利用ください。

質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にお願いします。素材利用条件などについては、このサイトについての「提供素材について」の項目などをご覧ください。

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] 画像・音声・アニメーションのラグを改善

2026-01-12 22:08:29

RPGツクールMZにおいて、画像・音声・アニメーションを先読み(プリロード)し、表示・再生時のラグ(遅延)を軽減するプラグインを公開しました。

キャッシュの仕組みがMZとMVとで異なるため、本プラグインはRPGツクールMZ専用となります。

※ 2026-01-13追記 テストコードが残っていたので修正しました。

※ 2026-01-18追記 「敵キャラの変身」でエラーが出る不具合を修正しました。最新バージョンはVer.2.0.4です。

過去に「画像先読み改善プラグイン(PANDA_ImagePreLoad.js)」として似たようなプラグインを公開していますが、画像だけでなく音声(BGM/BGS/ME/SE)やアニメーションの先読みにも対応した、拡張版となります。

キャッシュと遅延

テストプレイ時やダウンロード版の場合はローカルから読み込むため、特にラグ(遅延)が気になるということはありません。

一方、PLiCyなどブラウザ版でプレイする場合は、画像や音声ファイルをサーバーからダウンロードしてくる必要があります。そのため、ファイルサイズが大きい場合やサーバーが混雑している場合は、表示・再生時のラグが顕著に発生します。

一度読み込んだファイルはブラウザの機能としてキャッシュされるため、次からは遅延なく表示・再生されますが、最初は一定のラグが生じます。特にサーバーが重い場合は、かなりの遅延になることもあります。

RPGツクールMZの先読みの仕組み

RPGツクールMZのコアスクリプトには、ラグを軽減するための仕組みが標準で備わっています。

過去の記事でも詳しく書いていますが、RPGツクールMZのデフォルトシステムでは、イベントの開始時にイベントコマンドの先頭から200行目までを走査して、その中に登場する「文章の表示」の顔グラフィック画像と「ピクチャの表示」のピクチャ画像を、先に読み込むようになっています。

事前にファイルを読み込んでキャッシュしておくことにより、実際に画像を表示する際に素早く表示できる仕組みになっています。

しかしながら、イベントコマンドが200行を超えるような場合、途中で200行目以降を追加で先読みするといったことはないため、長いイベントの場合は途中からラグが目立つようになってしまいます。

また先読みされるのは「文章の表示」の顔グラフィックと「ピクチャの表示」のピクチャ画像だけなので、それ以外の画像や音声、アニメーションなどは別の方法で事前に読み込むしかありません。

画像先読み改善プラグイン(PANDA_ImagePreLoad.js)の限界

過去に公開した「画像先読み改善プラグイン(PANDA_ImagePreLoad.js)」は、デフォルトの仕組みを改善し、任意の行数(イベントコマンド全行も可)を対象に先読みできるようになり、また先読み対象のイベントコマンドも「遠景の変更」と、「移動ルートの設定」の中の「画像の変更」に対応しました。

これはかなり画期的なプラグインでしたが、「アクター画像の変更」や「タイルセットの変更」など、全ての画像ファイルには対応していなかったのと、音声ファイルやアニメーションにも未対応だったため、これで万事解決というわけには行きませんでした。

リソース先読みプラグイン(PANDA_ResourcePreLoad.js)

そこで今回、画像ファイルのダウンロードを要するほぼ全てのイベントコマンドと、音声・アニメーションの先読みにも対応した拡張版を、作成・公開しました。

具体的には以下のイベントコマンドに対応しています。

頭に*が付いているのが今回新たに追加されたコマンドです。旧プラグインにあった機能は全て、今回の新プラグインにも含まれています。

  • 「文章の表示」で使用される顔グラフィック
  • *「メンバーの入れ替え」で加えられたアクターの各種画像ファイル
  • 「移動ルートの設定」中の「画像の変更」で使用される画像ファイル
  • *「移動ルートの設定」中の「SEの演奏」で使用される音声ファイル
  • *「アニメーションの表示」で使用されるアニメーション
  • 「ピクチャの表示」で使用される画像ファイル
  • *「BGM/BGS/ME/SEの演奏」で使用される音声ファイル
  • *「戦闘BGM/勝利ME/敗北ME/乗り物BGMの変更」で使用される音声ファイル
  • *「アクターの画像変更」で使用される各種画像ファイル
  • *「乗り物の画像変更」で使用される画像ファイル
  • *「タイルセットの変更」で使用される画像ファイル
  • *「戦闘背景の変更」で使用される画像ファイル
  • 「遠景の変更」で使用される画像ファイル
  • *「敵キャラの変身」で変身後の敵キャラの画像ファイル
  • *「戦闘アニメーションの表示」で使用されるアニメーション

先日の記事「ブラウザプレイでBGMと演出のズレをなくす方法」の時はまだ本プラグインがなかったので、「タイルセットの変更」など一部機能は工夫して対処が必要でしたが、今回のこのプラグインで「タイルセットの変更」にも対応しました。遅延対策がより簡単にできるようになったので、ぜひご利用ください。

プラグインコマンド

また、イベント開始時の自動的な先読み以外にも、任意のタイミングで任意の画像・音声・アニメーションを個別に先読みできるよう、プラグインコマンドも各種用意しました。

イベント開始時の先読みだけでは対応できないケースなど、必要に応じてお使いください。

プラグインコマンドはそれぞれ以下のようになっています。

画像先読み
/img/フォルダ以下の任意の画像ファイルを先読みします
タイルセット先読み
指定したタイルセットの画像ファイルを先読みします
音声先読み
/audio/フォルダ以下の任意の音声ファイルを先読みします
アニメーション先読み
任意のアニメーションを先読みします
先読み行数指定の廃止

以前のプラグインは、先読み対象の行数をデフォルトの200行から、プラグインパラメータで指定した任意の行数に変更するという仕様で、行数を0と指定すると全ての行が対象になるというものでした。

あまりに長いイベントの場合は全行読み込みにすると、イベント開始時に先読みの時間がかかりすぎてしまうための仕様でしたが、実際にこの制約に引っかかることは稀で、ほとんどの場合が全行先読みにしていると考えられることから、行数の指定は廃止し、常にイベントコマンドの全行を開始時に走査する仕様に改めました。

これによってプラグインパラメータの指定が不要になり、単純に導入するだけで使えるようになりました。

ただし、本当に膨大なイベントであったり、大量のリソース先読みを必要とするイベントの場合には、事前読み込みの処理に時間がかかってしまう可能性もありますので、ご注意ください。

プラグイン更新の際の注意点

もともとは「PANDA_ImagePreLoad.js」というプラグイン名でしたが、画像だけでなく音声やアニメーションにも対応したことで「Image」では誤解を招くため、プラグイン名を「PANDA_ResourcePreLoad.js」に変更しました。

プラグイン名の変更により、「画像先読み」のプラグインコマンドを使用している場合は、プラグインコマンドの再設定が必要になります。

「画像先読み」のプラグインコマンドを使用していない場合は、そのまま今回の新プラグインに置き換えが可能です。

プラグインコマンドの使用が数カ所の場合も、今回の新プラグインの方が高機能なため、なるべく置き換えをお勧めします。その場合、お手数ですがプラグインコマンドは新しいプラグインのもので再設定をお願いします。

「画像先読み」のプラグインコマンドを大量に使用しており、全て修正するのが現実的でない場合は、旧プラグインと新プラグインの併用も可能です。併用による実害はないはずですが、イベントコマンドの走査や画像の読み込みを二度行うことになるため、多少重くなることがあり得ます。なお、併用する場合は必ず今回の新プラグインの方を後にしてください。

未対応事項とまとめ

前提としてそのイベント内のリソースを先読みするものであるため、戦闘で出現する敵キャラの画像や、戦闘行動で使用するスキルのアニメーションなどを先読みする機能はありません。

またキャッシュの仕様上、移動先のマップデータを先に読み込むとか、次に起動するイベントの内容を事前に読み込んだりといった機能もありません。

デフォルト機能以外の、立ち絵の自動表示やUI関連の表示なども特に対応していないので、プラグインコマンドによる先読みを適宜利用して工夫してください。

イベントコマンドの「ムービーの再生」も、動画ファイルはファイルサイズが大きく、先読みするとかえって重くなる可能性があるため、対応していません。

このように未対応の機能はいくつかありますが、現実的なラグ対策としては十分な機能を備えていると考えています。ぜひ導入していただき、快適なプレイ体験を提供してください。

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